かなり昔の話ですが禁煙前に夫に
「お前はタバコが似合わない。吸っている姿が恰好悪い。」
と言われたことがあります。
夫が言うには江角マキコさんとか飯島直子さんとか鈴木京香さんはタバコが似合うらしい。
それってただ単にドラマで吸ってる役柄が多いからじゃ?
まあどの女優さんもけだるい表情が似合う妖艶な感じなので似合うっちゃ似合うけど。アンニュイな雰囲気とでも言うんでしょうか。
つまり丸顔で年齢不詳の私はタバコが似合わない。吸っている姿が格好悪い→だからやめろ
という当時のアピールだったんですかね。
まあ私も、もしえなりかずき君がもしタバコ吸っていたら似合わないなあ・・と思うだろうから一緒か。
さてタバコと芸能人の関係からタバコのCMについて
昔はテレビで普通にタバコのCMをやってましたよね。それがいつの間にか消えてなくなりました。
~タバコの広告規制の流れ~
1972年 大蔵省の指導によりたばこパッケージの横面に『健康のために吸いすぎに注意しましょう』表示が義務化。
1989年1月 午前5時から午後8時の間のTVCMの自主規制。
1990年警告表示が『あなたの健康を損なう恐れがありますので吸いすぎに注意しましょう』に変更。
1998年4月 日本たばこ産業の自主規制により、TV、ラジオ、インターネット等でのたばこ銘柄のCMが自主規制
2004年メデイア(テレビやラジオ)を通じてのタバコのCMの全面禁止。
日本だと全面禁止になる前の1998年に自主規制でタバコのCMを放送しなくなりました。
有名ですが、喪服を着た豊川悦司が雨降りしきる古民家の軒下で老婆にタバコに火をつけてもらうCM。最後に豊川悦司が「さよなら」とつぶやく。これがテレビで放送された最後のタバコCMだと言われています。
そして一時期は逆にタバコの害に関する海外のCMを紹介する番組が多くなりました。(誰しも一度は見たことあると思いますが、肺がんやCOPDで死にそうな老人や、肺ガンの写真などを多用したCMです。)
しかし日本では海外のようなグロテスクかつ衝撃的なタバコの害を訴えるCMは放送されません。
それはなぜでしょう?
まあ文化の違いもあるので、日本では他の例えば薬や治療薬のCMだとしてもグロテスクな病巣などの画像はまず使わないのでああいうショッキングな映像は無理でしょう。しかしタバコの害について明確な説明をしたCMすらしません。
まず理由の一つとしてCMを流すには高額な広告料が必要です。そして広告を流すことでその広告料以上の見返りを目的としています。しかしタバコの害を訴えることで広告料以上の経済的な見返りを受けられる人はいません。
そうなると、こういうCMをやるとしたら、毎度おなじみのAC。このACもなぜか喫煙マナーに対するCMはやるんですが煙草の害に関するものはやりません。この明確な理由はわかりませんがACは公益法人ですからいろいろな邪推は可能です。
でも一番はもっと政治的な理由です。
JTと財務省が同じ立ち位置にいるからです。
財務省は日本唯一のタバコ製造メーカーであるJT(たばこ産業)の筆頭株主たることが義務付けられています。
つまりタバコ行政の管轄も徴税担当の財務省が握っており、保健衛生担当の厚労省には主導権がありません。
もっと簡単に言うとタバコ事業もその税収も牛耳っているのは財務省。
財務省としてはタバコの売上が減って株価が下がるのもタバコ税の税収が減るのも困る。
なので「タバコの害に対してのネガキャンはしません。きちんとマナーさえ守っていればどんどん吸ってくださいね。」という姿勢になっているのだと思います。
もし日本も海外と同じようなタバコの害の明確なCMを行うには財務省がJTの保有株を売却してタバコの管轄を厚生労働省に移すことが不可欠です。
しかし税金が発生する以上財務省から管轄を外すというのも容易ではないですし、これが本当に最善策なのかもわかりません。世の中って本当に難しい。
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